よんだほん

ネルソン・デミル「ニューヨーク大聖堂」

http://www.bumbunker.com/?date=20050610#p02

人質解放交渉人が重要な役どころを演じる小説といえば、ディーヴァーの「静寂の叫び」なんてのを思い出すけど、で、あちらの交渉人ははなかなか有能だったけどこちらで登場する人物は少々問題のある人物だったりする。人質交渉の知的なスリリングさを期待するとちょっと肩すかし。基本は警察小説で、ここにアイルランドという特殊な事情を抱えた地に生きる人々の様々な思惑が交錯する、ようなお話。

それにしてもこんな面白い小説が、4半世紀近くも放ったらかされていたとは。