部屋を少し整理すりゃあいいものを。一日ぼーっと本読んで過ごす。先日古本屋で買ってきた成田亨「特撮と怪獣 わが映画美術」(ISBN4-8459-9552-2)、田中文雄「
成田さんの本は、後に出た大著、「特撮美術」(ISBN4-8459-9658-8)がより実践的な技術論に重点を置いてるのに対して、むしろ特撮美術の仕事をしながらも持ち続けた純粋芸術への思いがほの見えてちょっといい。この本読む限り、成田さんはじっそーくん*1のこと、「困ったヤツ」と捉えてるみたいでそこもおもしろい。
田中文雄氏は今や作家として有名だけど、昔は東宝のプロデューサーだった人。その彼が語る大先輩、田中友幸の半生。「惑星大戦争」あたり以降の田中友幸プロデュース作品には正直頭を抱えるものが多いんだけど、東宝幻想映画の傑作群のほとんどを生んだ人物として、やはりむげにはできん人だよなあと再確認。それでも後半はどうにかせいといいたくなる映画ばっかりなんだけど。「さよならジュピター」制作のくだり、「スターログ」あたりで上っ面は見てて知ってたんだけど、その内実は結構たいへんだったみたいで、その辺は興味深く読んだ。