8/15にあわせた訳ではないのですが

なぜかそういう本が、しかもハードカバー軍団で。冊数的にはそれほど多くはないのですが、結構嵩張っております(苦笑)。戦記、戦史関連の単行本、28冊の追加です。後に文庫化されたものなどもあるのでレア感、というのはそれほど無いかも知れませんが…。

ピックアップしたのは千早正隆 著「日本海軍の戦略発想」。キャリアのほぼすべてを連合艦隊で過ごした、という非常に珍しい経歴を持つ著者が語る日本海軍の敗因。副題にあるとおり、敗戦からそれほど時を措かずに語られた物だけに多少の修正なども加筆されてはいますが、それでも敗戦の衝撃から立ち直りきれない時期にそれでも理性をふりしぼって語られる日本海軍の敗因、というところへの説得力は、後付けでいろいろな知見を得た上で読んでもやはり示唆に富んでいるのでは。非常に興味深かったのは、日本海軍が主に対米戦における切り札と設定し、そのために戦術、装備の性能に至るまで獲得しようとした「アウトレンジ」のコンセプトこそが日本海軍から勝ちを奪う結果になったのではないか、というところ。

アウトレンジで敵を捉え、一方的に攻撃を加える事ができればそれは確かに有利ではあるけれど、そこに拘泥するあまり、肉薄攻撃を捨てて徒にアウトレンジを保持しようとした、いうならばここぞというところで「捨て身」(もちろんこれは特攻などの『捨て鉢』とは全く別物だよ)の一撃を与えることを考えなかったことが、得られたかも知れない勝利を逃してしまうことになったのでは、という指摘は結構新鮮でした。

前置き長すぎですね。それではリストをどうぞ。

■MMN0654 井上成美 (阿川弘之) 850円
新潮社 1986年初版
【A5ハードカバー・箱付き】
■MMN0655 海の生命線 -シーレーン問題の焦点- (阿曽沼広郷、高坂正尭曽村保信田久保忠衛、日野一陽) 800円
原書房 1983年初版
【B6ハードカバー・帯つき】
■MMN0656 海軍技術者たちの太平洋戦争 -「海軍空技廠」技術者とその周辺の人びとの物語- (碇義朗) 800円
光人社 1989年初版
【B6ハードカバー・新刊案内折込】
■MMN0657 オレンジ作戦 -軍縮下の日米太平洋戦略- (NHK"ドキュメント昭和"取材班編) 900円
[ドキュメント昭和 世界への登場5] 角川書店 1986年再版
【A5ハードカバー・箱、カバー付き】
■MMN0658 艦載ヘリのすべて -変貌する現代の海洋戦- (江畑謙介) 800円
[メカニックブックス 17] 原書房 1988年初版
【B6ハードカバー・帯つき】
■MMN0659 兵器マフィア -武器秘密取引の内幕- (江畑謙介) 750円
光文社 1992年初版
【B6ハードカバー・帯つき】
■MMN0660 日本にアジア戦略はあるのか -幻想の中国・雄次の極東- (岡崎久彦中嶋嶺雄) 800円
PHP研究所 1996年初版
【B6ハードカバー・帯つき】
■MMN0661 陸奥宗光 (上) (岡崎久彦) 750円
PHP研究所 1987年初版
【B6ハードカバー・帯つき】
■MMN0662 陸奥宗光 (下) (岡崎久彦) 750円
PHP研究所 1988年初版
【B6ハードカバー・帯つき】
■MMN0663 連行艦隊参謀長の回想 (草鹿龍之介) 800円
光和堂 1981年3刷
【B6ハードカバー・帯つき】
■MMN0664 意外史 日本海軍 (小池猪一) 1000円
光和堂 1989年初版
【B6ハードカバー・帯、正誤表付き】
■MMN0665 海軍主計大尉小泉信吉 (小泉信三) 500円
株式会社文藝春秋 1967年22刷
【B6ハードカバー】
■MMN0666 アメリ海兵隊の徹底研究 (稲垣治) 750円
光人社 1990年初版
【B6ハードカバー・帯、新刊案内つき】
■MMN0667 日本海軍の戦略発想 -敗戦直後の痛恨の反省- (千早正隆) 650円
プレジデント社 1983年6刷
【B6ハードカバー】
■MMN0668 日本海軍の驕りの始まり (千早正隆) 750円
並木書房 1989年2刷
【B6ハードカバー・帯つき】
■MMN0669 歴史に見る 火器開発裏面史 (津野瀬光男) 1200円
かや書房 1997年初版
【B6ハードカバー・読者はがき折込】
■MMN0670 ドキュメント 海軍技術研究所 -エレクトロニクス王国の先駆者たち- (中川靖造) 700円
日本経済新聞社 1987年4刷
【B6ハードカバー】
■MMN0671 聯合艦隊作戦室から見た太平洋戦争 (中島親孝) 550円
光人社 1988年2刷
【B6ハードカバー】
■MMN0672 戦争論 (西部邁) 400円
日本文芸社 1991年2刷
【B6ハードカバー・帯、読者はがき付き】
■MMN0673 山本五十六の最期 -検視官カルテに見る戦死の周辺- (蜷川親正) 650円
光人社 1986年初版
【B6ハードカバー】
■MMN0674 海戦史に学ぶ (野村實) 650円
株式会社文藝春秋 1985年初版
【B6ハードカバー】
■MMN0675 軍艦メカ開発物語 -海軍技術かく戦えり- (深田正雄) 650円
光人社 1989年3刷
【B6ハードカバー・帯、新刊案内つき】
■MMN0676 日本戦艦物語 (1) (福井静夫) 1200円
[福井静夫著作集 第一巻] 光人社 1992年初版
【B6ハードカバー】
■MMN0677 世界空母物語 (福井静夫) 1200円
[福井静夫著作集 第三巻] 光人社 1993年初版
【B6ハードカバー・帯つき】
■MMN0678 日本巡洋艦物語 (福井静夫) 1200円
[福井静夫著作集 第四巻] 光人社 1992年初版
【B6ハードカバー・帯つき】
■MMN0679 世界戦艦物語 (福井静夫) 1200円
[福井静夫著作集 第六巻] 光人社 1993年初版
【B6ハードカバー・帯、新刊案内つき】
■MMN0680 南京への道 (本多勝一) 500円
[朝日ノンフィクション] 朝日新聞社 1987年初版
【B6ソフトカバー・帯、新刊案内つき】
■MMN0681 戦史の証言者たち (吉村昭) 500円
毎日新聞社 1981年2刷
【B6ハードカバー・帯つき】

今回の追加商品は、軽石庵の新着商品ページからも確認していただけます。

次回の追加は…何としたものか。周りを見回してみる限り、雑誌かなあというところではあるのですが…。